お金って何だろう? 第一回



まず最初に理解しておいていただきたいのは、豊かになるという事は、必ずしもお金が増える事ではありません。
もしそれだけで豊かになれるのなら、例えば、銀行にって数億円のお金を借りてきて、銀行口座に振り込まれた、その金額を見て、にやにやしていてください。

でも、豊かにはなっていませんよね。返済しなきゃならないですから。

豊かになるという事は「所得が増える事」です。

私たちが生産者として働いて、モノやサービスを生産します。そのモノが消費としてお金を使っていただく、すなわち買ってもらって、初めて所得というモノが生まれます。

で、このお金を持って、次にお客さん側にまわって、さらに別の方が作ったモノやサービスを買う、というのが「経済」というものです。

でも、モノやサービスを買うのには、必ずしも、お金を支払う必要ってないですよね?

我が国でも、明治になるまでは、豊かさを表すのは「米」でした。給料も「お米」でしたし、税金も「お米」でした。大判や小判もありましたが。

なので、元禄バブル崩壊後に、八代将軍の徳川吉宗が「享保の改革」で緊縮財政をやったら、米の価格が暴落して、実質賃金が下がってしまってデフレになって、日本経済は酷い目に遭う事になりました。この同じ間違いを、平成時代に橋本内閣もやってしまいましたが。

モノやサービスの生産や売買が回転していけば、お金の量と関係なく、その回転の回数によって、所得が産まれていきます。なので、「米」が「お金」として流通しても、何の問題もないわけです。

一般的には、「お金って何?」と尋ねると、紙幣や硬貨を連想されると思います。が、それだけでしょうか?

実は、お金には色々と種類があります。形のないものをお金と認識できない人が多いので意外に思われるかもしれませんが。

お金というと、紙幣や硬貨を連想される人は多いと思います。「形がないとお金ではない」と思われている方も少なくないようです。だったら銀行預金って、何なのでしょうか?銀行振込でも支払いって出来ますよね。そもそも社会全体で見るお金の量は、銀行預金の方がっ当的に多いのですが。これって、形がないですよね。単なるデジタル・データです。

実は、これから上げる四つの条件を満たせば、どんなものでもお金になります。

1. 価値を表す単位(円、ドル、ポンド、ユーロ、など)。
2. 債務と債券(貸し借り)の記録であること。
3. 誰にでも渡すことが出来ること。
4. その担保。

1. の単位がなくても使えるかもしれないけど、不便ですよね。お金って、モノではないので、見ることが出来ないので、単位をつけないと認識できないからです。抽象的な概念ですね。
2. は最も重要なもので、お金とは、「誰かにサービスを提供しろ」と要求できる権利と要求される義務の記録です。
すなわち、現金紙幣はあなたにとっては債権だけれども、日本銀行にとってみれば債務つまり借金で、銀行預金はあなたにとっては債権だけれども、銀行にとってみれば債務。
 
3. は当たり前といえば当たり前のことで、それで支払いが出来なきゃ意味ないですよね。

4. お金にならなかった場合のために必要なものです。

これらの条件を満たせばお金です。
何でもお金になるし、形に拘る必要もありません。銀行預金はお金ですが、単なるデジタル・データです。

なので、皆さんもお金を作れます。もちろん、偽札のような犯罪という訳じゃないですよ。

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