さてさて、既にお正月気分はすっかり抜けてしまった頃ですが、
身体のほうはまだ抜け切ってない方も多いのではないでしょうか。
というのも、年末年始からのご馳走続き&不規則な暮らしは
想像以上に身体に影響を及ぼしているはずなのです。
とくに胃腸はかなりお疲れ。
お肉やお餅やお菓子や、といった濃い食べ物の消化でフル回転だったお腹は、
元の健康な状態に戻るまで数週間かかるものなのです。
しっかり休ませてあげてくださいね!
七草粥は1月7日人日の節句に食べますが、しばらくは粗食を心がけるのが◎です。

今日は春の七草とトップバッター(?)の【芹(セリ)】を取り上げてみましょう。
近年では余り馴染みがなくなってしまっている菜モノですね。
独特のクセや香りが苦手という方も多いのでは?

実は我が家のすぐ近くの川のちょっと上流に行くと、
春になるとセリが水辺にビッシリと生えます。
野生のセリですね。
嬉々として出かけていってレジ袋いっぱいに収穫してきます。
さっとゆがいてゴマ和えにしていただくと、香気がすばらしい春の味です。
どんな田舎かと思われるかもしれませんが、そうでもないんですよ。
六甲山系の清い水が流れる川は都会にも自然の恵みをもたらしてくれます。

セリは野菜というより野草です。
知らなければ川べりに自生していても食べれるとは普通思わないですね。
七草粥の具として透明のパックにちょろっと入ってる緑の野菜としてしか
ご存知ない方も多いのでしょうか。

実は漢方生薬としても利用されます。
「水芹(すいきん)」と言い、子どもの解熱剤として有名なんですよ。
日本では古来より栽培されてきた歴史があります。
日本原産という説もあるくらいです。
なんで最近は食べられなくなってしまったんでしょうね。

セリは生えているところを見たら納得できると思いますが、
密集して生え姿が”競りあってる”ように見えるので【セリ】だそうです。
ほんとかな?www

栄養成分としては、ベータカロチン、ビタミンC、鉄分、食物繊維が豊富です。
他にもカルシウムやカリウムなどミネラル類も含まれています。
独特の香りはミリスチンやカンフェンという精油成分で、
発汗・解熱作用があります。

それでは漢方的に見ていきましょう。
性質は涼性、降作用があります。
臓腑では肝と腎に入り、
五味は甘・辛です。

東洋医学的な効能としては、
清熱利湿、体内にこもった余分な熱を収め、水分代謝をよくします。
利尿効果が期待できます。

体質としては余分な熱がこもりやすい方や高血圧の方に特に向きます。
冷え症の方、胃腸が弱い虚弱体質の方は控えめに。
利尿作用があるため、陰虚体質の方もご注意ください。

他にも止血作用や健胃作用などもあります。

小児の発熱には新鮮なしぼり汁がよいとされていますが、
果たしてあの匂いと味・・・果たして飲んでくれるでしょうか?!
血圧が高い方は青汁として飲んでいただけるといいかと思います。
肝機能の改善にも役立つと思われます。
それから黄疸やリューマチにもよいとされていますよ。

妊活中の方で、身体が熱っぽい方にお勧めします。
そして、鉄分や葉酸も豊富なので、貧血対策としてもいいですね。
食べ過ぎるほど売っていませんので、少しであればどなたもOK、
春先からぜひお召し上がりください。

私はゴマ和えが好きですが、おひたし、お粥、鍋、てんぷらなどもいけます。
昔から鴨鍋には芹と決まっています。
一度試してみてください。
生でも食べれますので、野菜サラダに混ぜてみてもいいですね。
野生のものはアクが強いので、下ゆでをしたほうがいいかもしれませんが、
歯ざわりが大事なので、火の通り具合にはご注意くださいね。

菊菜やクレソン、ハーブ類が苦手という方はハードル高いかもしれません。
でもあの独特の香りが、春の毒出しにピッタリなんですよね。
私はまた川辺りに茂るのを楽しみにしています♪

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