国民の統合を破壊されるドイツ



先日、チャンネル桜の、

【Front Japan 桜】三橋貴明・木坂麻衣子:日本に外国人労働者はいらない! / ウケるコンテンツの話[桜H28/4/29] https://youtu.be/OqOInSB61LA

で、経済面からの外国移民受入の問題について解説しました。本来、生産年齢人口比率が低下しているということは、生産性向上で経済成長する絶好のチャンスなのです。

ところが、それを「外国人で~」とやってしまうと、国民の実質賃金が下がり、国内需要が収縮し、生産性向上の機会も潰されます。なぜならば、その必要がないからです。

安倍政権や自民党が推進している外国移民政策は、反・資本主義の政策なのです。

同時に、我が国の国家としての将来を破壊することになります。具体的には、国民の統合を奪うのです。

そもそも、我が国は朝鮮戦争時に流入してきた在日朝鮮人・在日韓国人という「移民問題」に苦しめられてきたわけです。何故に、この上に新たに移民問題を抱えなければならないのか。

いや、理由は分かっているんですよ。Front Japanでも解説した通り、賃金を上げたくないのです。

「日本は外国人を入れなければ成長できないんだ~」
 などと本気で思っている頭の悪い政治家も少なくないのでしょうが(代表が「亡国の特命委員会」の委員長)、彼らの裏(最近は裏でもないですが)には、日本国民の実質賃金上昇を拒否する企業経営者、そしてグローバル投資家がいるわけです。

グローバル投資家とはいっても、もちろん日本人投資家も含みますが、いずれにせよ彼らにとって配当金や自社株買いの原資たる利益が、人件費上昇で圧縮されるのは忌むべきことなのでございます。

このまま一部の企業、経営者、投資家の要求に従い、我が国が外国移民政策を推進すると、将来的にはドイツのように、国民統合を壊されていく事態に至るでしょう。

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『「ナチスを追い出せ」…独で反難民右派政党へのデモが暴徒化 一時500人拘束
http://www.sankei.com/world/news/160501/wor1605010009-n1.html
難民受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢(AFD)」の党大会が行われた南部シュツットガルトで4月30日、AFDに抗議する市民らによる大規模デモが暴徒化、警察が一時約500人を拘束する騒ぎに発展した。ドイツのメディアが伝えた。
党大会の会場近くでは約1500人がデモ行進。極左グループのメンバーらが「ナチスを追い出せ」と叫びながらタイヤに火を付けたり、瓶を投げたりして暴れたため、警官隊が催涙スプレーで応戦した。
ドイツでは2015年に内戦が続くシリアなどから約109万人の難民や移民が流入した。一部の国民の間で反発が広がっており、AFDは今年3月に東部と西部、南西部の3州で行われた州議会選で躍進。17年の連邦議会(下院)選挙で議席を獲得する可能性が強まっている。』

AfDは、別に「移民排斥」などを訴えいているわけではなく、政治的迫害を受けている政治難民の受け入れを否定しているわけでもなく、単に、
「ドイツの民主主義的発展のためにも、専門的能力を有する移民は必要である」
「(いわゆる)単純労働者の経済移民は、ドイツの社会システムを破壊する恐れがあるので、移民として受け入れてはならない」
と、どう考えても「至極真っ当」な移民政策を訴えているに過ぎないのですが、それでも日本のメディア(ドイツでもかな?)では極右扱いされ、ドイツでは「ナチスを追い出せ!」が始まっているわけです。

わたくしから見れば、AfDの移民に対する考え方は、民主党政権、安倍政権と怒涛のように移民政策拡大に走る「前」の日本並にしよう、という話に過ぎません。つまりは、政治難民や高度人材は受け入れ、単純労働者は「社会システムを破壊する」から受け入れない、という話ですね。

AfDが「極右」なら、現在の日本も「極右」になってしまいますよ、日本のマスコミの皆さん。
もっとも、ドイツの移民・難民推進派にとっては、AfDの「至極真っ当」に思える移民政策ですら、それこそ排斥の対象になってしまうわけです。あの、ドイツで、移民「制限」派を移民推進の極左(本当かな?)グループが襲撃するという事態が始まってしまったのです。
メルケル首相は、ドイツ国民の「統合」を最終的に破壊した政治家として、歴史に名を残すのかも知れません。

ドイツは、今後、いかなる形で「国家」を維持しようとするのでしょうか。分かりません。分かりませんが、とりあえず我が国は移民政策が原因で、国民統合が壊される事態になる前に、外国民政策にストップをかけなければなりません。

日本でも、すでに始まっているのです。

引用:『三橋貴明の「新」日本経済新聞』2016/5/4
https://mail.google.com/mail/u/0/?shva=1#inbox/15478d71a8c426c1
文:三橋貴明

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