書籍 下書き

東洋医学的治療法とは

東洋医学的治療法の代表として、鍼灸治療とはどういうことをするのかについて述べたいと思います。もちろん、前に述べている西洋医学的治療法についても同じことですが、各々の先生によって、若干施してる内容が違うこともあると思いますし、また、それで良いと思っています。あくまで、一般的な治療です。

月経のリズムに合わせて施術します。自然治癒力を引き出し「妊娠力」を高めながら各周期にあわせた施術をします。 月経周期の乱れを改善し、妊娠しやすいカラダづくりをします。

「月経期」「増殖期」「排卵期」「分泌期」の各時期の特徴的な体の変化に対応して治療を進めていきます。

●月経期
【生理の調整】
腹腔内に残った瘀血(おけつ)を押し出し、月経をスムーズに終わらせることにより、低温期を安定させます。

●増殖期
【卵胞の成長を助ける】
月経後に不足ぎみな「血」や「気」を補い、低温期をより充実させることにより、女性ホルモンの分泌を促進させ、質のいい卵胞の成長を助けます。

●排卵期
【排卵の促進】
卵胞の成長をさらに充実させ、排卵を促進させることにより、排卵後の低温期から高温期への移行にはずみをつけます。

●分泌期
【女性ホルモンの分泌を促進】
骨盤内の血流を良くし、さらに高温期に必要な女性ホルモンの分泌を促します。子宮内膜を柔軟でふかふかにし、高温期を持続させます。

◆治療方法

ツボに鍼を打ったり、お灸をしたり、します。

◆治療期間
3ヶ月が目安です。いろいろ症状がある人は、6ヶ月くらい治療が必要な人もいます。

【月経周期を陰陽でみてみると・・・】

東洋医学では、「万物は陰陽で成り立っている」と考えられています。
陰陽の大極のマーク

画像の説明

は「陰」と「陽」の調和を表しています。
一日は朝、昼、夜があり、日々の繰り返しが一週間になり、ひと月になって循環して行きます。女性の月経周期も、日々変化する月の満ち欠けに関係しています。
図のように、「月経期」「増殖期」「排卵期」「分泌期」の低温期から高温期の繰り返しは、陰から陽への転化の繰り返しなのです。低温期が充実するからこそ、高温期が維持され充実するのです。また、反対に高温期の充実は、低温期の卵胞を育て、排卵を促進させる力を生みだす、という考え方によって治療がなされます。